新型タント、増税後は販売台数ランキング順位が低下
ダイハツの軽トールワゴン、タントの2019年10月の販売台数が11,071台となった。これは前月21,858台からの大幅ダウンとなる。もちろんこの間に消費税増税があったから、9月の販売台数が増え、10月は大きく落ち込むというのは当然のことではあるが、これは各社各モデルで同じこと。
同カテゴリのライバルモデルを見ていくと、販売首位のホンダ・N-BOXは、9月 28,484台→10月 15,782台。スズキ・スペーシアは、9月 15,754台→10月 12,433台となった。
タントは10月のフルモデルチェンジで、同カテゴリ販売台数で2位にまで躍進したものの、わずか3ヶ月でスペーシアに抜かされ3位に転落した。
さて、タントの目標販売台数は12500台に設定されている。この数字から判断すると、特に王者N-BOXに対しては最初から勝負に挑むことすらしていない状況である。タント初代モデルにおいては、ファミリー向け軽トールワゴンとして市場を大きく拡大させた実績があり、モデルネームのブランド力は依然として強力。そのことを考えれば、かなり控えめな計画に感じる。
実質的に2位争いの展開のなか、対抗のスペーシアは2017年12月のフルモデルチェンジ以降、従来モデルから販売台数を底上げしている。特にエクステリアは概ね好印象な声が多く、標準車はポップで垢抜けた感じがライバルの中でも突出している。上級のカスタムのほうは、小さな軽自動車のボディながらも、ラグジュアリーミニバン風のフロントデザインを採用しこれもユーザーから受けが良い。
新型タントはDNGAプラットフォーム採用、上級モデルはレベル2自動運転システムも用意
ただし、N-BOXとスペーシアは2017年フルモデルチェンジ車であるから、後出しのタントに魅力がないということではない。タントはプラットフォームは新開発のDNGAを採用し、軽量化、高剛性化といった基本性能を大幅に向上させている。
安全運転支援システムはスマートアシストプラスに対応する。全車速追従機能付ACC、レーンキープアシストが装備可能で、先進的な自動運転化技術が導入された。ただし、上級グレードのXターボ、カスタムRSに限った追加オプション設定となる。
また、駐車支援機能のスマートパノラマパーキングアシストは中間グレードから追加設定が可能となる。
新型タントの車両価格は、124万3000円がエントリー価格となっており、装備を簡略化した低価格モデルも用意される。